40代を過ぎたあたりから「うねり」や「広がり」が目立つようになった…そんな経験はありませんか?
実はこの変化、単なる髪のダメージではなく加齢による髪質の変化が大きく関わっているんです。
今回は、加齢からくるクセ毛の原因とその特徴、そして毎日のヘアケア対策の解説をします。
なぜ加齢で髪がうねるのか?
毛穴のゆがみ
加齢により頭皮の弾力が低下すると、毛穴の形が丸から楕円へと変わりやすくなります。
毛穴がゆがむことで、髪がまっすぐではなく斜めに押し出されるように生えてしまい、結果「うねった髪」になってしまうのです。
これは皮膚のたるみや筋力低下が影響しているため、顔のシワやたるみと同じ「老化現象の一つ」とも言えます。
毛根の断面図

髪のたんぱく質バランスの乱れ
髪の主成分であるケラチンは、髪に弾力や柔軟性、ハリ・コシを与える役割があり、規則正しく並んでいると髪をまっすぐに保ってくれます。
しかし、年齢とともに髪内部の細胞の配置が乱れやすくなり、“硬い部分と柔らかい部分”が混在。
乾いたときに収縮の差が生まれるため、髪が曲がってうねりやすくなるのです。
髪内部の細胞構造の偏り
髪の内部にはタンパク質を主成分とする
「オルト細胞」と「パラ細胞」の2種類の角化細胞があります。

直毛の髪では、2つの細胞がバランスよく並んでいますが、加齢とともに偏りやすくなり、髪が乾いた状態でもねじれやうねりが出やすく、湿気や雨で濡れるとさらにクセが強調されます。
女性ホルモンの減少
女性ホルモン(エストロゲン)は髪のツヤやハリを保つ大切な役割を担っています。
40代以降、分泌が減少すると髪の成長サイクルが乱れ、細くてコシのない髪が増えていきます。
結果として、髪が弱くなり、うねりや広がりが目立ちやすくなるのです。
特に更年期に入ると、髪質の大きな変化を実感する方が多いのもこのためです。
水分保持力の低下
髪や頭皮の水分量が減少すると、髪が乾燥してパサつきやすくなります。
乾燥した髪は外の湿気を吸いやすく、その結果「朝はまとまっていたのに午後になると広がる」という状態になりがちです。

加齢による年代別、クセ毛の傾向
- 30代前半〜
髪の乾燥や抜け毛、白髪が少しずつ気になり始め、ハリコシの低下でトップのボリュームダウンしやすく。 - 40代〜
毛穴のゆがみが顕著になり、うねりやチリつきが増える。白髪染めやカラーリングの影響で髪の傷みも出やすい。 - 50代〜
ホルモン変化が大きく、髪が細くボリュームダウン。パサつき・広がりが強くなり、まとまりにくくなる。
クセ毛を悪化させる要因
加齢以外にも、クセ毛を進行させる要因があります。
- 紫外線によるダメージ
- カラーやパーマの繰り返し
- 栄養不足(タンパク質・亜鉛・鉄分など)
- 睡眠不足やストレス
- 血行不良による毛根の栄養不足
つまり「年齢のせい」だけではなく、日々の生活習慣やケア次第で進行のスピードは変えられるのです。
今日からできる対策ケア

頭皮のケア
- 頭皮マッサージで血行促進
- 保湿効果のあるスカルプエッセンスを取り入れる
毛穴の環境を整えることで、クセ毛の悪化を防ぐ効果が期待できます。
シャンプー・トリートメントの見直し
- 保湿力の高いアミノ酸系シャンプー
- うねりを抑える補修系トリートメント
「しっとりまとまるタイプ」を選ぶのがポイントです。
頭皮ケアに特化したシャンプーを使うことで、毛根の健康維持と育毛促進にもなります。
ドライヤー&スタイリング
- ドライヤーは髪の根元から風を当て、毛流れを意識する
- 最後は冷風で仕上げて形をキープ
- オイルやミルクで表面をコーティング
乾かし方一つで、クセ毛の広がりは大きく変わります。
パサつき防止のためにも、自然乾燥は避けるのがベスト。
食生活の改善
- 髪の材料になる「タンパク質」
- ホルモンバランスをサポートする「大豆イソフラボン」
- 髪の成長に必要な「ビタミン・ミネラル」
体の中からのケアも欠かせません。
まとめ
加齢によるクセ毛は、誰にでも起こり得る自然な変化です。
原因は毛穴のゆがみ、髪内部のたんぱく質バランスの乱れ、ホルモン減少、水分不足など複数あります。
ですが、正しいケアを続ければ「扱いにくさ」を和らげ、髪を健やかに保つことは可能です。
髪にしなやかさと艶があるだけで、見た目が若々しい印象になり、それにともない心も若々しくなっていくと思います。
年齢を重ねても自分の髪と上手に付き合っていけるよう、早めのエイジングケアと、毎日のちょっとしたお手入れを始めてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございます!
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