「前髪や横髪はストレートなのに、後頭部だけ強いくせ毛が出る」
「全体がくせ毛だけど、とくに後頭部のクセが強い」
そんなお悩みを抱えている方は意外と多いものです。
鏡で見ると表面はサラサラなんだけど、自分では見えない後ろ姿が気になってしまう…なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。
後頭部の髪だけうねりやくせ毛が強く出るのには、いくつかの理由があります。今回はその原因と対策をまとめてみました。
後頭部だけくせ毛が出る人は珍しくない

髪質は個人差があり、さらに生えている部分によって毛穴や髪の構造も違います。
そのため「全体的には直毛でも、後頭部や内側だけうねりやすい」というケースは少なくありません。
実際に、パッと見はキレイなストレートヘアだけど、髪をかき上げると後頭部だけくせ毛という方はいます。
部分的なくせ毛は、決して珍しいものではないんですね。
例えば、
- つむじ周りだけ毛流れが乱れる
- もみあげやうなじは浮きやすい
- 後頭部だけくせ毛が強く出る
といった“部分的なくせ毛”。
では、なぜ特に後頭部でくせ毛が強調される?
後頭部にくせ毛が出やすい主な原因
毛穴の形や生え方の違い
毛穴が楕円形だと、そこから生える髪はうねりやすくなります。頭皮の部分ごとに毛穴の形が微妙に異なるため、後頭部だけくせ毛が強い人も少なくありません。
加齢やホルモンバランスの変化
年齢を重ねると頭皮がたるみ、毛穴が歪みやすくなります。また更年期や出産などでホルモンバランスが変わると、髪内部の細胞のバランスが乱れ、うねりが強まることがあります。
枕による摩擦や圧力
寝ている間に枕で押しつけられる後頭部は、摩擦や圧力の影響を強く受けます。寝癖がつきやすいのもこのためです。
ドライヤーの乾かし残し
後頭部は自分では見えにくく、乾かしにくい部分。湿ったまま寝ると水素結合が曲がったまま固定され、うねりが強調されます。

髪内部のタンパク質・水分バランスの乱れ
加齢やストレス、ダメージによって髪内部の細胞バランスが崩れ、一部の毛だけ水分を多く含みやすくなることで、後頭部でうねりやすさが目立つようになることも。
水素結合と「寝癖」の関係
髪の形を大きく左右しているのが
「水素結合」、髪の内部のケラチンというタンパク質をつなぐ、とても弱い結合なんです。
濡れた髪は水素結合が切れて自由な状態になりますが、乾くときに再び結合し、その時の形が固定される。
つまり、濡れたまま寝てしまうと、曲がったままの形で再結合してしまい、強い寝癖やくせ毛が残りやすいのです。特に乾きにくい後頭部は、この影響を受けやすくなります。
このように、髪を濡らして形を変え、乾かすとその形に固定できるため、ヘアスタイリングや寝ぐせの原因になる。つまり、水素結合は髪の形を作り、変えられる重要な結合のひとつなのです。
後頭部を上手に乾かすコツ
後頭部のくせ毛を目立たせないためには「根元からしっかりと乾かす」ことが大切!
ポイントをまとめると。
- 髪を左右に分けて根元をしっかり乾かす
- ドライヤーの風を20cm程度離してあてることでダメージを防ぐ
- 耳の後ろやうなじの根元から乾かすことを意識する
- 最後に冷風で仕上げるとツヤとまとまりが出やすい
- 髪を少しずつ持ち上げて、風を奥まで通す
このひと手間で、翌朝の髪の落ち着き方がぐっと変わります。
後天的に後頭部のくせ毛を悪化させる要因
もともとの髪質以外にも、生活習慣やダメージが後頭部のうねりを強めることも。
- 加齢による頭皮のたるみ
- カラーやパーマ、紫外線などのダメージ
- シャンプーの洗い残しや皮脂による毛穴詰まり
- 睡眠不足やストレスによる頭皮環境の悪化
- 偏った食事や血行不良
「昔は後頭部のくせ毛が気にならなかったのに、最近急に強くなった」という場合、これらの要因が関係しているかもしれません。
頭皮環境と後頭部のくせ毛の関係
毛穴の詰まりや頭皮の炎症があると、髪はまっすぐ生えにくくなり、さらに頭皮が硬くなると血行が悪化し、毛根に栄養が行き届かず、細く弱いうねり毛が増えやすくなることも。
改善のためには、以下のケアが有効です。
- アミノ酸系シャンプーでやさしく洗い、すすぎを丁寧に
- 週に1〜2回の頭皮クレンジングで毛穴の汚れをオフ
- 定期的な頭皮マッサージで血行を促進
- 適度な運動やバランスの良い食生活で頭皮環境を整える
とくに、髪は毎日洗う方がほとんどだと思うので、シャンプー選びは重要です。
アミノ酸系シャンプーは低刺激・保湿力高めのやさしい洗浄力なので、くせ毛に悩む人にも向いています。
頭皮マッサージで血行促進!
頭皮マッサージはもっとも手軽にできるおすすめのケアです。
指の腹で後頭部をつかむように、ゆっくり押したり回したりするだけでも血行が促進されます。
血流が良くなると毛根への栄養供給がスムーズになり、毛穴の歪みも改善されやすくなります。また、リラックス効果でストレスによるホルモン乱れを防ぐ効果も期待できます。
バスタイムやシャンプーをするときのルーティーンにするのもおすすめです。

まとめ
後頭部のくせ毛は、毛穴の形や髪質といった先天的な要因に加え、加齢・生活習慣・ケア不足といった後天的な要因が重なって強く出やすくなります。
大切なのは「乾かし方」「頭皮環境」「生活習慣」の3つを見直すこと。
- 根元からしっかり乾かす
- 優しいシャンプーと頭皮ケアで毛穴を整える
- マッサージや生活改善で血行を促進する
これらを意識することで、後頭部のうねりや広がりは少しずつ改善していきます。
後頭部の髪って、自分では見えにくい分、人からどう見られているのか気になってしまいますよね。
でも、ちょっとしたケアを積み重ねるだけで、後ろ姿の印象も少しずつ変わっていきます。
「どうせ直らない」と思っていたうねりも、毎日の乾かし方や頭皮ケアで少しずつ落ち着いてくれるもの。
今日からできることを取り入れて、自分の後ろ姿にちょっとした自信が持てるよう、髪を育ててみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございます!
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